先週の休校日、スタッフ一同は山田校長に引率され「学外美術研修」に行って参りました。「彫刻・彫塑の大家をしり、秀作を鑑賞。つくりのディテールを追う」というもの。

〈学外美術研修〉/ジュエリー専門学校
一行がまず向かったのは、谷中にある「朝倉彫塑館」。朝倉文夫は「墓守」をはじめ多くの優品を残し「東洋のロダン」とも呼ばれた明治から昭和の彫塑家。教育者としても盛んに活動し、日本の彫塑界をリードする中心的な存在として活躍しました。有形文化財である当時アトリエと住居だったこの建物は、朝倉自らが設計し細部に至るまで工夫を凝らし、こだわりが感じられます。ここで門下生を育成し住まいと学校と制作の場が一体となった空間です。本が天井までぎっしり並ぶ書斎、豊かな水と大きな石で造られた中庭。その中庭を望む茶室。当時の朝倉氏の芸術への情感に思いを馳せたのでした。山田校長はこの茶室で丸一日座り込み、構想にふけったことがあったとか・・。ここで見る秀作の数々、昭和初期にタイムスリップしていました。
さてここで、「彫刻」と「彫塑」の違いについてお話ししましょう。同じ立体造形でありながら、制作方法は異なります。彫刻(カービング)は固い素材、木、石、土、金属などをノミやタガネで彫っていきます。彫塑は、骨組みを作り粘土などを盛り付けて形成します。ブロンズ像などは、これを原型とし鋳造するのです。
ぽっかぽか陽気のなか、上野公園まで歩き移動した一行、次に目指すは「国立博物館」重要文化財である本館の中は芸術作品の宝庫。ここで目指すはやはり明治から昭和にかけ数々の秀作を生み出した仏師・彫刻家、高村光雲の「老猿」。残念ながら今は展示をお休み中とかで会えず‥。気を取り直し、膨大な数の巨匠達の芸術作品に、どっぷり浸ってまいりました。
鑑賞のしめくくりは、高村氏の「西郷隆盛像」。お花見の宴で賑わう上野公園を通り、一路西郷さんに会いに。

〈学外美術研修〉/ジュエリー専門学
こうして初春の一日を有意義に楽しくすごし、研修を終えました。
私達スタッフ一同、日々学習を重ねより高い知識や技術をみにつけ、生徒さんにご提供できるよう努めてまいります。
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